「中の人」の声

子供の頃から
人の話を聞いていると、「その人の話とは別のもの」が見えるような気がしていた。

その感覚は弱まるどころか年々強くなった。

5年ほど前のある時、ある方の恋愛の悩みを聞いていた時に不思議なことが起こった。
目の前の方が話をしているのに
その人の中にいる別の人が私に話しかけてきたような感覚が飛び込んできた。

初めてのことで戸惑った。

その「中の人」は
その人を子供にしたような、小人にしたようなイメージで

「この人(相談者ご本人)、気づいていないから代わりに伝えて!」と私に頼んできたように感じた。

その頃から、そういう出来事が増えた。

話していくうちに、私が見えたものはその人の中の「無自覚の本音」や「側面の一つ」
なのだということがわかった。

多くの大人は普段
社会での生活を成り立たせるためにそういった要素を切り離して過ごしている。

そういう振る舞いができるのを、世間では「大人」と呼ぶからだ。

しかし、
「本音」と「”自分はこうあるべき”という思考」が大きく乖離したまま過ごしていくと、
無理が効かなくなったり、問題ごとに巻き込まれることが増える。

世の中で言われている「悩み」や「問題ごと」の多くは、自分自身の内側の声と思考との乖離によって起きているようだ。

私が見えた「中の人」の声をご本人に伝えると
急に視界がひらけたように
「それです!なるほど!」と納得してくださることが多い。

しかし時に、中の人の声はそのまま言葉にするのは憚られるような言葉で飛び出すことがある。

私が「あなたの中の人が言ってます」と言って伝えたところで俄かには信じ難いだろうし
私がただの失礼な人になってしまうだろう。

だけれど、
そもそも人が悩んでいる事の多くは
その自分の内側の声に気づいていないために起こっているようにも見える。

それをどう伝えるか?
どうしたら理解してもらえるか?

私がその「人の中の人の声」に気づいてからは、
いかにそれを伝えるかが私の悩みになった。

melle
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